時合となる要因

時合(じあい)とは、魚がエサをよく食べる時間帯のことをいいます。人と同じように魚にも食事の時間というものがあります。ここでは時合となる要因についてあげていきます。

潮まわり

潮が動くときは魚の食欲があがりやすいとされます。これは水温、酸素量、エサが流れてくる、といった要因があるからです。

まず水温についてですが、魚にはそれぞれ適水温があります。流れてくる潮の温度がある魚にとって適水温の範囲内であれば、その魚は活発になり食欲があがります。

次に酸素量ですが、魚は水中の酸素が薄いとあまり動きたがらず、逆に水中の酸素が十分にあると活発に動き回る傾向があります。

最後にエサが流れてくるについてですが、まず自然界には食物連鎖のピラミッドというものがありますが、海ではそのピラミッドの土台を支えるのがプランクトンになります。プランクトンはいつも潮の流れに乗って浮遊していますが、例えば潮まわりによってある釣り場にプランクトンが流れてきます。そうするとプランクトンをエサとする釣り場にいる小魚たちが活発に動き回ります。そうなると、今度は小魚をエサとする肉食魚が活発に動き回るようになります。

マズメ

マズメとは、日が出るか出ないか(朝マズメ)、あるいは日が沈むか沈まないか(夕マズメ)ぐらいの、薄暗い時間帯のことをいいます。この時には、夜行性のプランクトンが海底から出てきて泳ぎ出すと共に、小魚がそれを求めて同じく泳ぎ出すため、時合となりやすいです。また、水中が薄暗くなるため魚の警戒心が薄らぎ、ルアーへの反応が良くなります。

曇り

雲がでて太陽を隠して薄暗くなると、水の中も薄暗くなるので魚の警戒心が薄らぎます。

河川では雨が降ると増水しますが、このときには濁りと共に上流にいた小魚が河口へ流されてきます。小魚をエサにするフィッシュイーター達にとっては、鳥などの外敵から見つかりにくい濁りの中で、流れてきたエサを沢山食べられる状況なわけなので最高の時合となります。

風は、海に波立ちを起こして水中の酸素量を増やし、また水中に魚の警戒心を薄らげる濁りを生みます。