この記事は磯竿を探してる方・海釣り入門者向けの内容です。
磯竿の選び方、基礎知識や釣り方・用途別におすすめの号数や長さを紹介。
また、人気メーカー5社の磯竿をまとめています。
目次
磯竿選びの基礎知識
磯竿の品番の意味・見方
磯竿の品番は、大抵「号数」と「長さ」で表記されています。
遠投モデルなどの場合、例えば「4-53遠投」といった風に遠投モデルだと分かる文字が入ってます。
例「1.5-530」
見方:[1.5][530]
意味:1.5号、長さ5.3m
例「3-45」
見方:[3][45]
意味:3号、長さ4.5m
例「4-520PTS」※シマノ
見方:[4][520][P][TS]
意味:4号、長さ5.2m、パイプシート、テレスピンガイド(遠投用ガイド)
例「1.5-520A」※シマノ
見方:[1.5][520][A]
意味:1.5号、長さ5.2m、アオリイカモデル(ヤエン釣り)
遠投磯竿の特徴
磯竿には仕掛けを遠くに飛ばせるようにした遠投モデルがあります。
遠投磯竿は以下の釣りで使われます。
- カゴ釣り(遠投カゴ)
- 遠投サビキ(投げサビキ)
- ブッコミ釣り
- 泳がせ釣り(ノマセ釣り)
長さによるメリット・デメリット
磯竿の長さによるメリット・デメリットについて。
魚とのやり取り
長い | 短い |
---|---|
〇有利 | △不利 |
長いほうが竿のタメがきくので、魚とのやり取りに有利。
足下の根をかわす場合
長い | 短い |
---|---|
〇有利 | △不利 |
磯竿の長さがあるほうが、足下の根回りをかわすのに有利。
長い仕掛けを使いたい場合
長い | 短い |
---|---|
〇有利 | △不利 |
長いほうが仕掛けでも扱える、ハリスを長く取ることができる。
持ち重り
長い | 短い |
---|---|
△不利 | 〇有利 |
短いほうが竿が軽い。
短い竿のほうが長時間持ち続けても疲れにくい、操作しやすい。
道糸が穂先にからんだ場合
長い | 短い |
---|---|
△不利 | 〇有利 |
竿が長いと、穂先絡みをほどくのが面倒。足場の悪い場所だとやっかい。
風が強いとき
長い | 短い |
---|---|
△不利 | 〇有利 |
長い竿のほうが風に煽られやすい。
ひとりでタモ入れする場合
長い | 短い |
---|---|
△不利 | 〇有利 |
長いほうが持ち重りするので、片手だと一苦労。
号数の意味
磯竿の号数は、その竿に最も適したハリスの号数(太さ)を表しています。
投げ竿のように錘(オモリ)号数ではない点に注意。
なお、表示されてる号数以外のハリスが使えないというわけではありません。
あくまで目安なので、好きな太さのハリスを使用しても問題ありません。
号数と使用できるオモリの重さ
磯竿の号数が大きければ、より重いオモリが扱えます。
以下、各号数ごとの扱えるオモリ号数(錘負荷)の目安。
号数 | オモリ号数 |
---|---|
1号 | 約1~3号 |
1.5号 | 約1.5~4号 |
2号 | 約2~6号 |
3号 | 約5~10号 |
3号遠投 | 約5~10号 |
4号遠投 | 約8~15号 |
5号遠投 | 約12~20号 |
※メーカーによってばらつきがあるので、オモリ号数は大まかな数値です。
号数が小さいほど軽い仕掛けを使った繊細な釣り・小物狙いに向きます。
号数が大きいほど重いオモリを投げることができ、遠投サビキやカゴ釣りなどの重たい仕掛けを遠くに投げる釣り・大物狙いに向いています。
以下、号数ごとの用途の目安。
用途 | 1号 | 1.5号 | 2号 | 3号 | 3号遠投 | 4号遠投 | 5号遠投 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ウキフカセ | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - |
サビキ釣り | - | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
ちょい投げ | - | - | ○ | ○ | ○ | - | - |
ブッコミ釣り | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ |
遠投サビキ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ |
カゴ釣り | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ |
ヤエン釣り | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - |
アウターガイドとインナーガイド
磯竿のガイドには2つのタイプがあります。
アウターガイド(外ガイド)
道糸を通すパーツが外側に付いてるタイプ。
遠投モデルの磯竿は、通常より大きい形状のガイドが使われています。
外ガイドは道糸が絡むことがあるのが欠点です。
磯竿は長いので、もし穂先近くで絡んだ場合は一旦竿を置いてから穂先まで寄らないと、ほどくことができません。
足場が悪い磯場などで糸絡みが起きたときはやっかい。
磯竿の中には、IMガイドと呼ばれる糸絡みしにくいガイドを搭載したモデルがあります。(ダイワ 19 インプレッサなど)
インナーガイド(中通し)
インナーガイドは磯竿の内部に道糸を通す、中通しタイプ。
インナーガイドの大きな利点は、外ガイドのような糸絡みがほとんど無い点です。
穂先近くに道糸が絡まるような煩わしさから解放され、快適に釣りをすることができます。
夜釣りや足場の悪い磯場では、インナーガイドの磯竿のほうが扱いやすいといえます。
※ダイワだと「インターライン」「IL」の表記の磯竿が該当。
穂先(ティップ)の種類
磯竿の穂先には「チューブラー」と「ソリッド」があります。
チューブラー
穂先が中空(パイプ状)のもの。
ソリッドと比べて強度があって反発力が強いため、仕掛けを投げる場合に有利。
一般的な磯竿はこのタイプ。
※穂先について特に明記されてない磯竿は、ほぼチューブラーだと思っていいです。
ソリッド(カーボンソリッド)
穂先が中空でないもの。
柔らかく、しなやかに曲がるのが特徴。穂先の曲がりを見てアタリを取るような釣りに向いています(落とし込み、探り釣りなど)。
ソリッドタイプの穂先は、作りがとても細く、折れやすいです。扱いには注意が必要。
※シマノだと「タフテックα」、ダイワだと「メガトップ」が該当。
用途別・磯竿の選び方~おすすめの号数と長さ
ウキフカセ、電気ウキ釣り、エビ撒き釣り
- 号数:1号~1.5号
- 長さ:4.5m~5.3m
ウキフカセの対象魚:
メジナ(グレ)、クロダイ(チヌ)、アジ、サバ、サヨリなど。
電気ウキ釣りの対象魚:
スズキ、メバル、カサゴ、アジなど。
エビ撒き釣りの対象魚:
スズキ(フッコ・ハネ)、メバルなど。
長さは防波堤や漁港メインなら4.5m、磯メインなら5.3m。
号数は1.5号が汎用性高いです。スズキやアオリイカ(ヤエン釣り)にも使えます。
ターゲットがメバル、カサゴ、アジ、サヨリなど小型魚であれば、1号以下がおすすめ。
堤防釣り全般(サビキ釣り・ちょい投げなど)
- 号数:2号~3号
- 長さ:3m前後
万能竿、万能ロッドと呼ばれるタイプの磯竿。
ウキ釣りはもちろん、サビキ釣り、ちょい投げ、探り釣りなどの堤防釣り全般で使えます。
カゴ釣り入門向け(アジ、サバなど、小~中型魚)
- 遠投タイプ
- 号数:3号~4号
- 長さ:4.5m~5.3m
堤防でのカゴ釣り入門向けの磯竿。
対象魚は、アジ、サバ、イサキ、イナダ、ソウダガツオなど。
初めての遠投磯竿であれば、3号の4mクラスがおすすめ。軽くて扱いやすいです。
手前に消波ブロック(テトラポット)があるような釣り場であれば、長めの竿(5mクラス)が有利。
カゴ釣りの他に、タチウオのウキ釣り、泳がせ釣り(ノマセ釣り)にも使えます。
磯場・大型魚狙いのカゴ釣り(マダイ、ブリ、ヒラマサなど)
- 遠投タイプ
- 号数:4号~5号
- 長さ:5mクラス
5号、4.5mの遠投磯竿。
堤防でのタチウオ釣り
- 遠投タイプ
- 号数:3号~4号
- 長さ:4m~5.3m
堤防から電気ウキやテンヤ仕掛けで狙うタチウオ釣りに使える磯竿。
アオリイカ・ヤエン釣り
- 号数:1.5号~2号
- 長さ:4.5m~5.3m
穂先が白色のものが最適。泳がせたアジの動きやアオリイカがアジを抱いてるときの穂先の動きが分かりやすいため。
海上釣り堀
- 号数:3号
- 長さ:3m~4m
人気メーカーの磯竿
※エントリークラス~ミドルクラスの磯竿・上物竿を中心にまとめています。