キャストの基本
立ち位置を考える
立ち位置は釣りやすい所で。
足場が悪い所・滑りやすい所、後ろや脇に障害物となるものがある所でのキャストは避けるべきです。
魚がかかった後(ファイティング~ランディングまで)のことも考慮して立ち位置を決めましょう。
目線は真っ直ぐ
目線はキャストする方向・目標地点に向けます。
目線が定まってないと正確なキャストができないので注意。
必ず周囲の安全確認を
キャストするとき、後ろに人がいないか必ず安全確認をすること。
もし、後ろに通行人がいたら、その人が通り過ぎるまで待つこと。
ロッドの反発力を意識する
飛距離を出すコツとしては、ロッドのしなり・反発力を最大限に引き出すこと。
竿先だけしならせるようなキャストではロッドのパワーを生かし切れず、飛距離が伸びません。
ルアーを後ろへと振り上げるときにルアーのウエイトをロッドに乗せ、前へ振り切るときにロッド全体がしなるように意識してキャストすること。
適切なタラシの長さ
ルアーの重さや遠投重視するのかピンポイントにキャストするか等によってまちまちですが、まずは60cm程度を目安にするとよいでしょう。
またラインシステムを組んでいて結び目のコブが大きい場合は、ライントラブル防止のため、その結び目がガイドに巻き込まないようにします。
※ラインシステムは、FGノットがおすすめです。結び目のコブが気になりません。
ルアーが着水する直前にラインの放出を抑える
キャスト時は余分な糸フケがでます。
このときラインにテンションがかかってない状態で巻き取るのはライントラブルの原因になります。
そこで、ルアーが着水する直前に、ラインの放出を抑えることで余分な糸フケを減らすようにします。
スピニングリールではフェザーリングといい、人差し指をスプールエッジに添えます。
ベイトリールではサミングといい、親指でスプールを押さえます。
キャストの前準備
スピニングタックル
中指と薬指の間にリールの足を入れ、ロッドをしっかりと握ります。
そして人差し指でラインを引っかけ、反対の手でベイルを起こします。
ここでローターが動かないところまで回しておきます。
これはキャストしたときベイルが勝手に戻ってラインブレイク等のトラブルを起こさないためです。
ローターを固定した後、ロッドを握ってる反対側の手でグリップエンドを握ります。
オーバーヘッドキャスト
キャストの基本。
構え(アドレス)
安全確認ができたら、脇を締めて、ロッドを正面に向けてほぼ水平に構えます。
ここでワキが空いていると、キャストがぶれてしまいやすいので注意してください。
後ろへ振り上げる(テイクバック)
ロッドを後ろへと振り上げます。
頭上からやや後ろあたりまできたら、振り上げる動作を止め、ロッドがルアーの重みで十分しなってから次のキャストの動作に入ります。
ここでのポイントは、テイクバックの動作でロッドをしならせることです。
これができないとルアーの飛距離がいまひとつです。
振り上げるのを止めてからルアーの重みでロッドがしなってそれが手に伝わるまで、若干の間(ま)があります。
この間をつかめないと、まだロッドがしなりきってないのにキャストしてしまい(つまりテイクバックからキャストの動作に移るのが早い)、ルアーがあまり飛びません。
慣れない内は、コツをつかむまでゆっくりとした動作でやるとよいです。
だんだん慣れてきたらロッドをしならせるように速度をあげて振り上げてみましょう。
キャスト
ルアーを前へ飛ばす動作です。
まずテイクバックしたロッドを前に振ります。
このときのポイントは、ロッドを振る時にグリップエンドを胸に引きつけることです。
リールシートを握った側の腕を素早く振るのではなく、グリップエンドをぐっと胸に引きつけたほうが、楽に、素早くロッドを振るうことができます。
リリース
次に、ロッドを前に振りながら人差し指にかけていたラインを離します(リリース)。
ここで、いつ指にひっかけたラインを離すかのタイミングですが、ひとつの目安として例えるなら時計でいう2時辺りの角度で離すようにします(体の向きは3時方向の場合)。
ラインを離すタイミングが遅いとルアーは手前に落ちてしまい、逆に早いとルアーが上向きに飛んでいってしまいます。
うまいタイミングでリリースするためには、練習して体でコツを覚えるしかありません。
まっすぐ飛ばすには
オーバーヘッドキャストでは、ロッドを後ろに振りかぶってから前に振り下ろすまでの動作が、ぶれずにまっすぐできれば、ルアーもまっすぐに飛んでいきます。
もし、意識してるのにまっすぐ飛ばない場合は、テイクバックの時にロッドが斜めに傾いていないか確認してみてください。
また、前に振る時には、グリップエンド側の手を胸に引きつけて振るようにし、リール側の手でロッドをまっすぐ縦に振り下ろせるように角度調整すればうまくいくと思います。
サイドハンドキャスト
ルアーを低い弾道で飛ばすことができるキャスト。
低い橋の下や桟橋の下などオーバーヘッドキャストでは投げにくい場面で多用されます。
慣れないうちはリリースのタイミングを外しやすく、ルアーが真っ直ぐでなく横方向に飛んでいくので、トラブルを防ぐためにも人が混んでる場所でサイドハンドキャストを行うのは避けましょう。
構え(アドレス)
基本的にオーバーヘッドキャストと同じ。体の向きを投げる方向に合わせます。
後ろへ振り上げる(テイクバック)
脇を締めながらロッドを後方に振ります。ロッドの角度は真横よりやや斜め上の角度の状態で後方に振ります。このとき体の軸がぶれないように注意。
キャスト
ルアーのウエイトがロッドに乗るのを感じたらロッドを前方に振ります。このとき体をねじるように投げてしまうとルアーを思い通りの方向に飛ばすのが難しくなるので、ロッドのしなりだけで飛ばすように意識します。
リリース
リリースのポイントは体の横をロッドティップが通過したあたりが目安。タイミングを外すとルアーが横方向に飛んでいくので注意。
ピッチング
ピンポイントへ正確にルアーを投げることができるキャスト。ルアーを振り子のようにキャストします。この方法は飛距離が出ないため、近距離のポイントでしか使えません。
- 左手にルアーを持ち、ロッドは下向きに構える。このときラインは軽く張った状態にしておく。
- ロッドを振り上げると同時にルアーを離す。このときルアーは振り子のように振られる。
- ルアーがロッドのティップ下を通過したあたりでラインをリリース。