海釣りスタートガイド TOP海釣りの服装冬の釣りの服装(防寒対策)

冬の釣りの服装(防寒対策)

冬に釣りをするには重ね着が必要です。

寒さをしのげる格好をするには、まず上着と中間着と肌着、そして手や足や頭の防寒に必要なもの、これらをそろえる必要があります。

上着(アウター)

冬の上着は「防風性」「防水性」「透湿性」を備えたものを選ぶようにしましょう。

防風性冬場の冷たい風をシャットアウトし、中に着ている服の保温性を保つ。
防水性波しぶきや突然の雨を弾き、中に着ている服が濡れないようにする。
透湿性体から発生する湿気を外へ逃がし、裏地の結露や汗冷えを防ぐ。

 

具体的には、以下の服が冬の釣りに使える上着です。

  • レインウェア(雨合羽)
  • 防寒スーツ(ウインタースーツ)

レインウェア(雨合羽)

レインウェアは水を通さない素材でできていて、防風性もあります。

薄手のダウンジャケットなど保温性のある服を中間着として着て、その上にレインウェアを着れば冬の釣り場でも通用する格好になります。

冬場に着るレインウェアを選ぶポイント

レインウェアはなるべく蒸れにくいものを選びましょう。

透湿素材やベンチレーションがついてるものです。

 

透湿素材水は通さず水蒸気を通す素材のこと。
ベンチレーション換気機能。服の内部の空気を入れ換えるための通気口が設けられている。

 

透湿性がないものだと、着ているうちに段々蒸れてきて、中に着ている服が湿って冷たくなり、体が冷える原因となります。

長時間釣りをする場合・動くことが多い釣りの場合は、透湿素材のものをおすすめします。

 

各メーカーが開発している透湿素材

メーカー透湿素材の名称
ゴアゴアテックス
シマノドライシールド
ダイワレインマックス
ザ・ノースフェイスハイベント
パタゴニアH2NO
ミズノベルグテックEX
モンベルドライテック
ハイドロブリーズ
東レブリザテック
エントラント

透湿素材として有名なのがゴアテックスで、登山用のアウターウェアでは定番の素材として使われています。

値段は、安いもので上下セット2~3万円程度。

他にも各メーカー独自の透湿素材を用いたレインウェアが数多くあります。ゴアテックスより値段が安く実用性十分なものが手に入ります。

防寒スーツ(ウインタースーツ)

「ワークマン イージスオーシャン(廃番)」

表地が防風防水性の高い素材で、中綿(なかわた)などの保温材が入ってる服。

冷たい外気をシャットアウトするうえ保温性もあるので、厳寒期の釣り(夜釣り、曇りで風が強い日など)で活躍します。

それほど寒くない時期であれば、防寒スーツと肌着1枚だけで十分暖かく過ごすことができます。

防寒スーツを選ぶポイント

レインウェア同様、なるべく蒸れにくいもの(透湿性やベンチレーションがあるもの)を選んだほうがいいです。

 

防寒スーツはアウトドアや冬場の作業着・ワークウェアとして売られているものがあり、値段が安いものが多いのが魅力。

ブランド名を挙げると「ワークマン」あたりが手頃な価格のものが多く人気があります。

ワークマンの防水防寒着一覧

 

※ちなみに釣りメーカーのゴアテックスの防寒スーツだと、3~4万円以上から。

 

また、防寒スーツを使用する際、以下の注意点があります。

  • 日中、日が出てて風がない状況だと暑いことがある。
  • 暖房が効いてる場所で着るには暑すぎる。電車やバスを利用する場合は、防寒スーツを脱ぐ必要がある。
  • レインウェアやダウンのようにコンパクトに畳めない。かさばる。
  • 蒸れると中綿が湿気ったり、裏地が結露する。その場合、着終わったら裏返して干さないと中綿が乾かず、雑菌が繁殖して臭いが発生したりするので注意。

 

海釣りで使う防寒着の選び方とおすすめ

中間着(ミドラー)

※中間着は「ミドルレイヤー」「ミッドレイヤー」とも呼ぶ。

 

中間着は、まず「保温性」を備えたものを選ぶようにしましょう。

そして、動き回ることが多い場合は「ストレッチ性」があるもの。

さらに、動き回って汗をかくことが多い場合は「通気性」「速乾性」も重視します。

 

保温性体温で温められた空気を留まらせる。
ストレッチ性動き回ることが多い場合に。肘や膝などのツッパリ感が減る。
通気性と速乾性汗をかきやすい場合に重視。

 

具体的には、以下の服が冬の釣りに使える中間着です。

  • ダウン
  • フリース

ダウン

ダウンウェアは空気の層が大きく保温性が高いのが特徴です。

防風性のある上着を着ることによって、冬場の厳しい寒さの中でも暖かさを保つことができます。

中間着として使えるのは、ライトダウン、インナーダウンなどと呼ばれるもの。

「ユニクロ ウルトラライトダウンジャケット」

上(トップス)は、ライトダウンジャケット、ダウンベストなど。

「ロゴス リプナー ダウンパンツ・ホー」

下(ボトムス)は、ダウンパンツなど。

 

中に着るダウンは薄手のタイプが適しています。

収納袋に納めてコンパクトにできるもの、例えばユニクロのウルトラライトダウンのようなものが適しています。

ウルトラライトダウンの収納サイズ(リュックは容量15L)。

写真の通りコンパクトに畳めるので、暑いときはダウンを脱いでバッグにしまっておいたりすることが可能。

 

あまりモコモコとしたもの、外着として着るようなタイプは中間着としては使えません。

上着を着たとき窮屈になって動きにくくなったり、ダウンの中綿がつぶれて保温性が下がるからです。

また、防風加工されたものは蒸れやすいので注意。

フリース

フリースは主にポリエステルを原料に起毛状に作られた素材。

保温性があり、ダウンと比べて中に着ても動きやすいのが特徴。

また、通気性がよく乾きやすいため、動き回ったりして汗をかきやすい場面でも着ていることができます。

中間着として使えるのは、上はフリースジャケット、フリースベストなど。

下は、フリースパンツなど。

ダウン同様、防風加工されたものは蒸れやすいので注意。

肌着(インナー)

※肌着は「アンダー」「ベースレイヤー」とも呼ぶ。

肌着は「吸水性」「速乾性」「保温性」を備えたものを選ぶようにしましょう。

吸水性汗をかいたとき素早く吸収して汗冷えを防ぐ。
速乾性素早く乾いて肌をドライに保ち、汗冷えを防ぐ。
保温性体温で温められた空気を留まらせる。

 

使えるものは、冬用のアンダーウェア、インナーシャツ、インナータイツなど。

 

素材は化繊かウール(羊毛)。

化繊は速乾性に優れます。

ウールは保温性に優れ、汗冷えを起こしにくい性質をもちます。

 

綿(コットン)は一度汗で濡れると乾きにくく、汗冷えを起こしやすいので避けるようにしてください。

 

安くて手頃なのは化繊のものです。

ワークウェア・作業用として売られているものであれば、1着1,000円~2,000円程度で購入可能。

 

※化繊の肌着は色落ちすることがあるので、色移り(重ね着してるとき、洗濯時)に注意すること。

洗濯するときは他の物と分けたほうがいいでしょう。

登山用のアンダーウェアも使えます。

ウール素材のものが人気。

手・足・頭の防寒グッズ

以下の記事を参考に。

グローブ、指先を温めるのに使うカイロなど。
手・指先の防寒対策

釣り場で使える防寒靴、つま先が冷えない靴下の選び方など。
足・つま先の防寒対策

帽子など、頭や顔面の防寒に使えるものについて。
頭・顔の防寒対策

サイズの選び方

基本的に服は全てサイズ通りで大丈夫です。

レインウェアや防寒スーツなどの上着は、元々服の上から着ることを想定して作られてるため、ゆとりがあります。

少なくとも、管理人が普段釣りをしてる環境(関東圏)であれば、サイズ通りで買ったアウターが窮屈になるほど着込むことはありません。

もし重ね着をすることで窮屈になるのが不安な方は、ワンサイズ大きめの上着を選ぶといいでしょう。

重ね着のコツ

重ね着(レイヤリング)をするときのポイントについて。

上着は防風性を重視、中に着るものは保温性を重視

冬の釣り場では冷たい風が吹くことが多く、上着に防風性がないと体がどんどん冷え込んでしまいます。

上着は防風性があることを第一に選ぶようにしてください。

 

そして、中に着るものは保温性がある服を選ぶこと。

上着の下に、フワフワ・モコモコとした素材の服を着るといいです。

 

おすすめはやはりダウンです。

Tシャツやトレーナーを重ね着するよりダウン1枚の方が暖かいです。

寒さによって中間着や肌着を変える

釣り場の寒さは、地域、時期、そして当日の状況によって変わります。

特に、当日の状況(天候・時間帯・場所)によって体感温度がずいぶん変わります。

 

  • 晴れの日中は暖かい。
  • 日中でも日陰となるところは寒い。
  • 曇ってると寒い。
  • 風が吹くと寒い。
  • 朝が一番寒い。
  • 風が吹く方向によって暖かかったり寒かったりする。

 

基本的に、朝・夜は寒く、日中は暖かい傾向にあります。

そこで、状況に応じて中間着や肌着を変えるようにします。

寒いとき中間着や肌着を更に1枚重ね着する。
厚手のものに変える。
暑いとき中間着や肌着を薄手のものにする。
中間着を脱ぐ。

 

重ね着の具体例について知りたい方は、以下の記事を参考に。

管理人が真冬に釣りをするときの格好。
真冬に釣りするときの格好、防寒対策の例

ブランドと取扱店

冬の釣りに着る防寒ウェアを探すとき、知っておきたいブランドと取扱店(実店舗)について。

釣り

フィッシングメーカーの防寒着は釣り用に開発されたものなので、釣り人の選択肢としては一番無難といえます。ただ、値段が総じて割高。

服のサイズは、メンズ・大人サイズが中心。シマノやダイワであれば、レディースサイズもあります。

取扱店

釣具店。「上州屋」「キャスティング」「ポイント」など。

アウトドア・スポーツ

アウトドア系ブランドはタウンユースも意識した、おしゃれでスタイリッシュなウェアが豊富。

サイズはメンズ、レディース、キッズまで揃っています。

機能性だけでなくファッション性も重視するなら、アウトドアブランドがおすすめです。

取扱店

スポーツ・アウトドア用品店。「スーパースポーツ ゼビオ」「ヴィクトリア(エルブレス)」「ICI石井スポーツ」など。

または直営店。

作業服・ワークウェア

屋外の仕事、現場作業用として作られた防寒着は冬の釣りにも役立ちます。値段が安くコストパフォーマンスに優れます。

中でもワークマンの「イージス(AEGIS)」は、安く買える透湿機能を持った防寒スーツで知られ、人気が高いです。

イージスシリーズ一覧

 

インナーウェアは「おたふく手袋」の製品(ボディータフネスシリーズ)がコスパに優れ人気が高いです。

 

サイズはメンズが中心。

ワークマンであればレディース用ブランドもあります(ワークマン女子)。

取扱店

プロノとワークマンは実店舗あり。

おたふく、リプナーなどは、ホームセンターや作業服店で見かけます。

カジュアル

ご存じ大手衣料ブランド。

ダウンやフリースが比較的安く買えます。

参考情報

レイヤリングシステム
モンベル

この記事の内容(管理人の服装)は、登山のレイヤリングを参考にしています。