海釣りスタートガイド TOP釣り初心者向け釣り針による怪我や事故が起こりやすい場面について

釣り針による怪我や事故が起こりやすい場面について

ここでは、具体的にどういった場面で釣り針で怪我をするのか?または事故が起こるのか?についてと、それらを未然に防ぐ方法について。

釣り場をはだしで歩く

はだしで釣り場を歩いているとき、落ちてた釣り針が足の裏に刺さった。

防止策

釣り場では必ず靴をはくこと。

釣り場は釣り針があちこち落ちている場所だと考えること。

また、ガラスの破片や貝殻など、踏んづけたらケガをするゴミが落ちていることもあります。

はだしのまま海に入る

はだしのまま海に入り、歩いている途中で海底に残された釣り針を踏んでしまい、足に刺さる。

防止策

釣りが可能な浅瀬、特に岩場では、海底に根掛かりした釣り針やルアーなどの仕掛けが残っていることが多いので注意。

浅瀬に立ちこむときは、必ず足に何かはくようにする。

具体的には、長靴・マリンシューズ・スポーツサンダル(かかと付き)・ヒップウェーダーなど。

こちらも参考に → 夏の釣りに適した靴

釣り場で座ったとき

防波堤の段差があるところに腰をかけたとき、落ちてた釣り針がお尻や太ももに刺さってしまう。

防止策

そのまま直に座らず、なにか敷くもの・あるいは座るものを用意する。

敷くものは、アウトドア用のザブトン、厚手のレジャーシートなど。

座るものは、チェアマット、アウトドアチェアなどが使えます。

キャスト時の不注意

キャストしようと振りかぶったとき、自分の後ろを通ってる人に気付かず、釣り針・ルアーのフックを引っかけてしまう。

防止策

キャストする前に必ず後ろの安全確認を。

特に海沿いの遊歩道となっているところは人や自転車が通るので、釣りをするときは常に周囲に気を配ること。

キャストミス その1

キャストをミスって、すぐ後ろの木や橋などに仕掛けを引っかけてしまう。

それを外そうとラインを強く引っ張ったとき、仕掛けが外れ、その拍子に自分に向かって勢いよく飛んできた。

防止策

木や橋などに引っかかりそうなところでキャストするのはやめる。

仕掛けが引っ掛かり、やむをえずラインを引っ張る場合、周りに人がいないことを確認してから。

キャストミス その2 (シーバス釣り)

橋のすぐ近くでキャストしたら、仕掛けが橋の上に飛んでいき、橋の通行人に当たってしまう。

防止策

キャストする前に、必ず橋の上に人がいないか確認すること。橋を渡る人や自転車がいたら、通り過ぎるまでキャストせず待つ。

橋を渡る人は、橋を歩いてるときキャストの風切り音が聞こえると、ルアーがこっちに飛んでこないか不安に感じています。

事例

隅田川でのルアー釣りの禁止要望 |東京都

釣り場のテント

例えば、防波堤で家族が休むためのテントを張り、テントの入り口のすぐそばで釣りを始め、キャストしようとしたらテントから家族が出てきて釣り針を引っかけてしまう。

防止策

キャストする前に必ず後ろの安全確認を。

投げ釣りはテントから離れた場所で行うようにする。

ルアーフィッシング

ルアーにアクションをつけようと竿を強くあおったとき、ルアーが海面から勢いよく飛んできて自分に当たる。(ジャークと呼ばれるルアー操作を行ったときの事故)

エギングなど、ロッドを使ってルアーを動かす釣り方で起こりやすい。

防止策

動かしてるルアーが手前(海面を見るとルアーの姿がはっきり分かるぐらいの距離)まで寄ってきたら、ロッドをあおるのをやめる。

魚が釣れたとき その1

釣り針(ルアーのフック)がついている魚を手で持ったとき、魚が暴れた拍子に指に刺さる。

防止策

素手で持つ場合は、できるだけフックから離れた位置をもつ。魚が暴れても大丈夫なように、しっかりつかむ。

メゴチバサミやフィッシュグリップといった魚をつかむ道具を使って魚を持つようにする。

魚をつかむ道具についてはこちらのページを参照 → 魚から針を外すのに必要な道具

魚が釣れたとき その2(サビキ釣り)

サビキで魚を釣り上げ、サビキ仕掛けの真ん中あたりを指でつまんで持ち上げた。

そのとき魚が暴れて、仕掛けが急に引っ張られ、仕掛けをつまんでる指に針が刺さった。

防止策

サビキ仕掛けを持つときは、端の部分(スナップ・接続具のあたり)を持つようにする。

柵に立てかけておいた竿が倒れて…

魚が釣れたとき・仕掛けを交換するときに、竿を柵に立てかけておいた。

仕掛けをいじっている最中、とつぜん竿が倒れ、そのとき指でつまんでる仕掛けが引っ張られ、針が指に刺さってしまう。

防止策

竿を柵に立てかける場合は、倒れないように真っすぐ立てかける。

風の強い日は竿が倒れやすいので注意。柵の凹凸部分を探して、そこに竿が引っかかるように立てかけておく。

オマツリをほどこうとしたら

隣とオマツリして、ほどくとき相手も手伝ってくれるとのことで一緒に作業することに。

ほどいてる途中、手に持った仕掛けが急に引っ張られ、その拍子に指に針が刺さった。

防止策

オマツリした仕掛けをほどく作業は一人で行うのが安全。

親切心から手伝おうとする人もいるが、かえって邪魔になることが多い。

友人と釣り道具を片付けてる最中に

そろそろ帰る時間になったので、後片付けを始めることにした。

まずは友人と一緒にタックルを片付けることに。自分が仕掛けのほうを片付けようとさわっているときに、友人が竿を片付けようと持ちあげた。

そのとき自分が手に持っていた仕掛けが急に引っ張られ、仕掛けの針が手に刺さってしまった。

防止策

竿を片付けようとした人が、仕掛けがまだ道糸(ライン)とつながってることに気付かなかった。

お互いの確認不足・不注意による事故。

タックルの片付けは一人で行うようにするのが安全。

※釣り針による怪我や事故を防ぐための心構え

釣具は危険なものだという意識をもつ

釣具は魚を釣るための道具です。魚を傷つける道具です。魚を傷つけることができるので、人間も同じように傷つけることができます。

釣具の扱い方ひとつで事故が起こります。例えば、竿を強くあおったり、仕掛けを強く引っ張ったりするなどの行為は危険を伴います。

釣りをするときは、常に危ない場面を予測するようにしてください。

「もし、この位置でラインを強く引っ張ったら、釣り針のついた仕掛け(ルアー)が自分の方へ飛んでくるかもしれない」

「もし、釣り針にエサをつけているときに立てかけておいた竿が倒れたら、仕掛けが引っ張られてその拍子に指に釣り針が刺さるかもしれない」

といった感じで、いつも危ない場面を想定するクセを身につけておけば、ケガや事故を無くすことにつながるでしょう。

釣り竿を持ってる人に注意

釣り人達が釣りをしてるすぐそばを歩く場合は、常に周囲に注意を払うように。

特に事故につながりやすいのが「キャスト(仕掛けを投げる行為)」です。

キャストでの事故は、大抵は加害者・被害者共に周りをよく見てないせいで起こる事故といえます。

キャストでの事故で自分が被害者にならないようにするには、釣り場では釣り人の動きをよく見て、キャストしそうな感じであればその人から離れるようにしてください。

キャストする人が必ずしも安全確認をしたり、通行人を優先してくれるわけではありません。

釣りをしてる人のことを悪く言うような感じですが、釣り人を信用しないように行動すること。

逆に加害者にならないようにするには、こちらのページを参照 → キャストするときに気をつけること

釣り場は釣り針があちこち落ちている場所だと知る

釣りができる場所は、釣り針があちこちに落ちているものだと思ってください。

釣り針が落ちてる主な原因は、釣り針のついた仕掛けをポイ捨てする人がいるからです。

釣り人が多い場所ほど、捨てられている釣り針・仕掛けが多いと考えてください。

とある釣り場の話ですが、シーズン中、休日は多くの人が釣りをしにやってきます。

そのせいで、釣り場はゴミのポイ捨てが目立ち、かなり汚いです。針のついた仕掛けもあちこち捨てられています。

一部の釣り人がゴミ拾いをしたり、定期的に釣り場の関係者やボランティアの方などが清掃活動を行ったりしていますが、それでも数多くの釣り針が散乱しているのが現状です。


釣り場に捨てられてあったサビキ仕掛け。

地面に落ちてる釣り針は見つけにくいです。

特に、折れて針先だけになった釣り針・小さな釣り針・黒色の釣り針が落ちていた場合、見つけるのは困難です。

一見、釣り針が落ちてないように見える釣り場でも、実際は目立たない釣り針があちこちに落ちていると思ったほうがいいです。

浅瀬にも釣り針の危険が潜んでいる

釣りができる浅瀬(海岸・干潟など)には、海底に根がかりした釣り針やルアーといった仕掛けが残っていることがあります。

そのような場所に、はだしで入っていくと、釣り針やルアーを踏んでケガをする恐れがあります。

特に注意したい場所のひとつとして、ハゼ釣りの有名ポイントが挙げられます。

ハゼ釣りポイントの夏場では、釣り人が浅場に立ちこんでハゼを狙う光景が見られます。それを真似して、はだしで海に入ると、海底に残った釣り針を踏んづけてケガをする危険があります。

海の中に立ちこんで釣りをする場合、必ず何か足に履くこと。長靴・マリンシューズ・スポーツサンダル(かかと付き)・ヒップウェーダーなどが使えます。

また、海岸をはだしで歩きたい・海に浸かりたい場合、釣り禁止になっている区域でしましょう。

犬などのペットを連れて海辺を散歩する場合も同様に、ペットが釣り針でケガをしないよう釣り禁止区域の海岸で散歩をさせましょう。

※もし釣り針が刺さったら

釣り針が刺さったらすぐ病院にいって治療を受けるようにしてください。

釣り針にはカエシがついていて、一度刺さったら簡単には抜けないようになっています。

無理に抜こうとすると、かえって傷が悪化します。

※自力で釣り針を抜く方法は一般的な対処法ではなく、リスクのある方法なので削除しました。

釣り針による怪我を最小限にするには

  • 釣り針・フックをバーブレス(カエシなし)にする。
  • 釣り針が引っかかった場合に備えて、消毒液・ガーゼ・絆創膏・タオル・ニッパーなどを常備する。

参考

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