トリックサビキとは、コマセ(アミエビ)を仕掛けの針につけて、それを海中にたらして魚に食わせる釣り方です。
通常のサビキと違って針に本物のエサをつけるため、よく釣れます。
スキンや魚皮などのバケ(疑似餌)がついてるサビキ仕掛けにスレてしまった魚にも効果があります。
釣れる魚
トリックサビキで釣れる主な魚たち。
- アジ
- イワシ
- ウミタナゴ
- カワハギ
- コノシロ
- サッパ
- サバ
- サヨリ
- ボラ
- メジナ
- メバル
必要なもの
タックルや基本的な道具は、通常のサビキ釣りの始め方(初心者向け、必要なもの、やり方など)と同じものを使います。
仕掛け
- トリックサビキ専用の仕掛け
- ナス型オモリ: 2~7号。
必要なものは市販の仕掛けとオモリの2点。
オモリの号数は、穂先の調子や潮の流れの強さによって変えます。
色は視認性のよい蛍光カラーがおすすめ。仕掛けの針にアミエビをつけるとき、オモリを手でつかんで行います。
トリックのオモリは目立つ色の方がつかみやすいです。
コマセカゴはお好みでつけても構いません。ただし、コマセをカゴに詰める作業が増えるので手返しが悪くなります。
(基本的にカゴはつけなくてもいいです。トリックの場合、魚を寄せるコマセはヒシャクでまいたりするのが一般的だと思います。)
エサ付け器
仕掛けの針にアミエビをつけるのに必要なもの。バケツ一体型タイプや三脚に取り付けるタイプがあります。
以下、釣り場に応じた使い方について。
柵がない釣り場
以下のどれか。
- バケツ一体型タイプ
- 三脚に取り付けるタイプ+三脚(上記の「スピード餌ツケ器W」は、「サーフ三脚 / 第一精工」に取り付けることができる)
柵がある釣り場
柵のある釣り場では、柵の上にエサ付け器を設置することができれば、そのほうがやりやすいです。
第一精工の「スピード餌つけ器W」、または「スピード餌ツケ器W 受皿付」の受け皿を外したものには、ヒモを通せる穴が2箇所あります
この穴は、もともとは受け皿を取り付けるための穴です。
これらのエサ付け器は、ヒモを使えば柵の上に取り付けることが可能です。
アミエビ
釣具屋で売られている冷凍ブロックを解凍したものを使います。
注意点として、サビキコーナーに置かれてある常温保存ができるタイプのコマセは、大抵ペースト状になっていて、トリックサビキには使えません。
ポイント
防波堤や漁港など。
時間帯
日中や朝夕マズメ。夜間はアジ・メバルなどが狙えます。
釣り方
以下はトリックサビキの手順について。
1. エサ付け器にアミエビをのせる
解凍したものを適量のせます。
2. 針にアミエビを付ける
まず仕掛けのオモリを手でつかみます。針をつかまないように注意。
そして、ラインを軽く張った状態にして、仕掛けをアミエビの山にこすり付けるようにして動かします。
針にアミエビをうまくつけるコツ
仕掛けをゆっくりとソフトに動かす
アミエビの付け方は、仕掛けをスーッとゆっくり動かすのがポイント。
アミエビは柔らかく、ちぎれやすいです。仕掛けを素早く動かしたり、強くゴシゴシとこすりつけるように動かすと、アミエビがすぐちぎれてしまうので注意。
動かす方向は、前後どちらでもかまいません。
アミエビを盛り直す
何度も仕掛けをくぐらせると、アミエビの山に溝ができたり片寄ってしまいます。
こうなると針にアミエビがつきにくくなるので、スプーンなどを使ってアミエビを真ん中に寄せるようにして山を作り直すといいです。
※アミエビをエサ付け器いっぱいになるように沢山盛れば片寄りにくくなりますが、大抵アミエビが沢山余ってしまいムダになってしまうのがデメリット。
針をチェックする
針先にアミエビの殻がついたままだとアミエビが針につきにくくなるので、たまに取り除くようにするといいです。
3. 仕掛けを投入する
仕掛けを静かに海中に沈めます。ボチャンと入れると、針につけたアミエビが取れてしまうので注意。
竿が水平になっている状態で手からオモリを離すと、振り子の原理でボチャンとなりやすいです。
そこで、一旦竿を立ててからオモリを離すと仕掛けが大きく揺れることがなくなります。
その状態で竿先をゆっくり下げてやれば、仕掛けを静かに投入することができます。
以降の流れは、通常のサビキの釣り方と同じ。
注意点
仕掛けを海中に入れてしばらく経つと、潮の流れなどで仕掛けが動いて針につけたアミエビがとれたり、アミエビのエキスが抜けて魚の食いが悪くなるようです。
なので、定期的にアミエビを付け直すようにした方がいいでしょう。
エサ付けするとき地面にアミエビがこぼれて汚れやすいので、釣り終わったときは水汲みバケツで流して(できればブラシも使って)後片付けをしてください。
地面に落ちたアミエビが乾くと流しにくくなるので、定期的に海水で洗い流すといいでしょう。